銀河鉄道

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銀河鉄道を見た。
闇に浮かぶ車窓の一つだけがやけに明るくて、
その中で誰かがこちらに向かって手を振っていた。

見覚えがある顔だった。
ずっと探していた顔だった気がする。

私は声を張り上げた。
けれどその声は、星のざわめきに呑まれていった。

——先に行って。

追いつく。
この山の続きは、まだ私の足に残っている。

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